焦点距離の違いで、写真に写る範囲を選ぶ。
焦点距離そのものと、35mm判換算の画角を分けて考えよう。
見るだけで、しくみがわかる。
無限遠にピントを合わせたとき、後側主点H′からセンサー面までの距離が焦点距離です。
H′は光学的な基準位置で、最後のガラス面や鏡筒の先端ではありません。
位置はレンズの構成によって変わります。
映像は実際のレンズ設計や倍率を再現したものではありません。
同じカメラで比べると、焦点距離が短いレンズは広い範囲を
長いレンズは狭い範囲を写します。
焦点距離、ズームと単焦点の違い
F値の表記を知って、写したい範囲に合うレンズを選びましょう。



レンズに書かれた24mmや50mmは「焦点距離」です。
まずは、同じカメラなら数字が小さいほど広く写り
大きいほど遠くのものを大きく写せる、と覚えましょう。
レンズの全長や、被写体までの距離を表す数字ではありません。
厳密には、非常に遠くにピントを合わせたときの
レンズの光学的な基準位置(後側主点)からセンサー面までの距離を表します。
基準位置はレンズの構成で決まり、見た目の中央や最後のガラス面とは限りません。
同じセンサーなら、焦点距離が短いほど広い範囲
長いほど狭い範囲が写ります。
画角はその範囲を角度で表したもの。
広角は部屋や風景の広がりを入れやすく、望遠は遠くの一部分を大きく写しやすい性質があります。
まずは画面の四隅から何が出入りするか観察しましょう。

ズームレンズは焦点距離を変えられ、立つ場所を変えにくい場面でも構図を調整できます。
単焦点レンズは焦点距離が一つに決まっています。
単焦点で主役の大きさを変えたいときは、自分が近づいたり離れたりして画面を整える方法が基本になります。
F値は光の入口の相対的な大きさを表し、小さいほど多くの光を通します。
使える最小のF値が開放F値です。
「F3.5–5.6」というズームなら広角端はF3.5、望遠端はF5.6まで開けられるという意味で
最も絞った値がF5.6という意味ではありません。
違うセンサーのカメラを比べるときには、35mm判換算の焦点距離が役立ちます。
換算係数1.5倍のAPS-Cでは、50mmは約75mm相当の画角です。
同じレンズでも写す範囲が狭くなるため、フルサイズより主役が大きく見える構図になります。
この計算でレンズの実際の焦点距離や表示F値が変わることはありません。
50mm F1.8は、装着するカメラを変えても50mm F1.8のレンズです。
換算値はまず画角を比較するために使い、露出の設定値と混同しないようにしましょう。
主役に近づくと、近いものと遠いものの大きさの差が強く見えます。
離れて撮ると、その差は小さく見えます。
望遠で背景が近づいて見える表現は、主役を同じ大きさに写すために撮影位置を後ろへ移すことと深く結びついています。
同じ場所からズームする場合は、主に写す範囲と像の大きさが変わり
遠近の関係そのものは変わりません。
比較するときは、立つ場所を固定したズームと
主役の大きさを保ちながら移動した撮影を分けましょう。
背景の変化を読み取りやすくなります。
複数の資料をもとに、学習順に整理したオリジナルの解説です。
図と設定例は仕組みを理解するためのものです。